頭頚部腫瘍センター

概要

頭頸部とは頭蓋底から下、鎖骨より上の、眼球と脊椎、脊髄を除く領域で、発声、呼吸、摂食、咀嚼、嚥下や外観に関わる領域です。ここにできる腫瘍を頭頸部腫瘍と呼びます。
生活上重要な臓器を扱うために、診療には耳鼻咽頭科・頭頚部外科医、歯科口腔外科医の他、病理診断科、形成外科、放射線治療科、放射線診断科、リハビリテーション科など多診療科が携わり、お互いに協力した診療が必須です。また医師のみならず、看護師、栄養士、言語聴覚士、歯科衛生士などの他職種の協力も治療の上で不可欠です。
扱う疾患は鼻副鼻腔、口腔、上中下咽頭、喉頭の良性、悪性腫瘍が中心となりますが、頭蓋底、上縦隔に浸潤した腫瘍や甲状腺腫瘍、唾液腺腫瘍など他科でも手術をされる疾患も多く含まれます。頭頸部腫瘍センターでは頭頸部腫瘍患者の診療を耳鼻咽頭科・頭頚部外科や歯科口腔外科といった診療科枠を超えて、複数の診療科、職種で協力して、診療に携わるというコンセプトで立ち上げられました。多多診療科での合同カンファレンスを定期的に行い、診療技術や知識の交流、共有をすることで、患者さんにとってよりよい診療ができると考えます。センターとして頭頸部腫瘍の診療に東海大学医学部付属病院としての一定のクオリティ・コントロールを保証することも重要な意義を持つものと言えます。疾患の治療をするだけでなく、それぞれの診療科の得意分野、技術の特長を生かして、「よりよく治す」を目標に、生活の質(QOL)の維持を目指した医療をチームとして提供できればと思います。

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