諏訪中央病院は地域医療を学びたい臨床研修医にとても人気が高く、全国から研修医が集まります。研修医にも主治医としての役割が求められ、入院・治療方針の決定、患者さんへの病状説明も自ら行います。初めて主治医を務めることに不安もありましたが、高齢者への病状説明時は指導医から話すスピードや分かりやすい言葉遣いなどのきめ細かなアドバイスをいただくなど、指導医や上級医に支えられながら責任感を持って医師として診療に携われたと思います。ミーティングやカンファレンス、勉強会が多いのも特徴です。見学の医学部生や研修医が積極的に発言できる機会が大いにあり、限られた短い時間でいかに必要な情報を伝えられるか、プレゼンテーション力も向上しました。 諏訪中央病院は地域の基幹病院として、地域住民との親睦やかかりつけ医との連携を大切にしており、患者さんやご家族、かかりつけ医の先生方との距離が近いです。訪問診療にも力を入れ、同行時に退院後の生活を見ることができたことも貴重な経験です。患者さんの治療後の人生に影響を与える地域医療とは何かを考えた、濃密な研修期間でした。退院後まで見据えた地域医療の在り方を学ぶ 大学病院では、3次救急で重症度の高い症例や急変対応の経験を積めるため、気負わずに対処できるようになりますが、一方で身体所見を細かく診ることが疎かになりがちです。大船中央病院ではどの診療科を回っても、研修医が必ず聴診して細かく身体所見を行い、治療の方針を立てます。病を抱える患者さんの体を丁寧に診るという治療の第一歩の大切さを改めて教わり、市中病院での研修の価値を痛感しました。2か月間の研修期間は慣れた頃に終わるので、もう少し長くても良いかと思いましたが、実際に大学病院へ戻ってみると大学病院での学びを忘れることなく、市中病院の良い部分も活かすことができます。非常に充実したプログラムだと思いました。丁寧な身体所見から探る病、改めて治療の第一歩を考える 将来は地域で開業することを考えているので、地域医療研修プログラムを選択しました。長崎県島原病院は「興味がある診療科を好きに回って良い」という柔軟な受け入れ体制で、内科領域を中心に毎日異なる診療科を回りました。手技についても意欲次第でどんどん経験させてもらえ、手厚いバックアップの下、呼吸器内科では週1回の気管支鏡、血液内科では週2回程度の骨髄穿刺というように、知識とスキルを一致させるのに苦労しながらも貴重な経験が積めました。同時に「人に教えることにより、知識は定着する」という方針で看護師向けにレクチャーをする機会もあり、教えることの難しさを味わうなど、毎日の経験や学びが視野を広げてくれました。視野を広げる経験や学びを地域医療の現場で実践する ■ 美瑛町立病院（北海道）■ 女川町地域医療センター（宮城） ■ 厚仁病院（香川）■ 東部クリニック（沖縄）■ ありがとうみんなファミリークリニック平塚■ 石井呼吸器内科医院■ 伊勢原石田内科クリニック■ 平塚市民病院■ 山近記念総合病院■ 諏訪中央病院（長野）■ 富士見高原病院（長野）■ 長崎県島原病院（長崎）■ 市川こどもクリニック■ 今岡医院■ 上岡眼科医院■ 扇町しらさぎ内科クリニック■ おおたレディースクリニック■ 古閑医院■ 湘南真田クリニック■ 新川クリニック■ 関野小児科内科クリニック■ せやクリニック■ 武田クリニック■ 富田医院■ 内科久保田医院■ 平石整形外科■ 螢田診療所■ 正山内科クリニック■ 丸山クリニック■ みその生活支援クリニック協力施設7：30 1日の研修スケジュール（総合診療科）SCHEDULE8：0013：0018：008：3011：45朝回診病棟看護師さんから前夜の様子を聞き取り、チームで患者さんを診て回ります。医局連絡会／総合診療科ミーティング月曜は病院全体、火・木曜は総合診療科のミーティング。症例検討などの勉強会もあります。チームミーティング／病棟業務患者さんの報告会後、新入院の方の病歴聴取や退院調整、診察、リハビリの様子を見に行きます。昼カンファレンス昼食を食べながらの勉強会。上級医を中心に皆で困った症例を検討します。病棟業務訪問診療に同行することも。病棟業務の合間はカルテ整理や症例検討の内容チェックなどを行います。チームミーティング今日あった出来事、患者さんの様子を報告します。夜は研修医向けのセミナー開催も多く、勉強量は膨大。でも着実に力が身につきます。間邊 貴俊 （2016年研修）杉山 悟 （2016年研修）落合 成紀 （2017年研修）諏訪中央病院長崎県島原病院10
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