呼吸器外科

診療内容

呼吸器外科では肺・縦隔・胸膜・胸壁などの胸部の外科疾患を担当しています。手術侵襲の軽減を目的として、小型肺癌、自然気胸、縦隔腫瘍などに対し、小さな手術創による胸腔鏡下手術(video assisted thoracoscopic surgery:VATS)を積極的に取り入れてきました。
胸腔鏡下手術video assisted thoracoscopic surgery(VATS)
1994年に二つの小さな皮膚切開創のみで手術を行う二窓法(two windows method)、さらに近年では一つの創のみで手術を行うone window & one puncture法を開発しました。従来の開胸創と比較し、美容的にはもとより、手術時間、術中出血量、術後の疼痛や呼吸機能の回復の面からはるかにすぐれています。これにより合併症のある患者さんや低肺機能の方、お年寄り・小児など、従来の手術方法では適応にならなかった患者さんでも安全に手術を受けることが可能になりました。

主な対象疾患

肺癌・転移性肺腫瘍・縦隔腫瘍・自然気胸・肺気腫(肺容量減少手術 lung volume reduction surgery) ・悪性胸膜中皮腫・漏斗胸・手掌多汗症(胸部交感神経遮断術)など

主な診療実績

胸腔鏡下手術video assisted thoracoscopic surgery(VATS)

2007年末までに2103例の胸腔鏡下手術を行いました。

肺癌

 2008年までに653例の肺癌に二窓法による胸腔鏡下手術を行いました。1999年までのⅠ期肺癌の胸腔鏡下根治手術の累積5年生存率は93%(他病死を含む)です。

転移性肺腫瘍

 1993年から2007年までに、305症例に対し、424回の手術を行いました。2008年までに、268件の胸腔鏡下手術を行いました。

縦隔腫瘍

 1993年から2007年に394回の手術を行いました。

自然気胸

 多くは術後2日の入院で社会復帰しています。2007年までに、658件の胸腔鏡下手術を行いました。

肺気腫に対する肺容量減少手術 lung volume reduction surgery

2008年までに、57件の肺容量減少手術(二窓法(two windows method)を用いた独自のfold plication法)を行ないましが、その全例が胸腔鏡下手術です。

手掌多汗症に対する胸部交感神経遮断術

 2008年までに、213件の胸腔鏡下手術を行いました。

ご挨拶

 私たちの扱う病気は、固い胸郭(肋骨、胸骨、脊椎などに囲まれている部分)と呼ばれる部屋(胸腔)の奥深くにある臓器の障害です。このため、どんなに小さな病巣を切除しようとしても、固い胸郭の一部に分け入って、胸の中に胸部外科医の手を入れながら手術をしなければなりませんでした。そのため、病気の部分に至るまでの傷は大きくせざるを得ない状態でした。この状況を解決する一つの手段が胸腔鏡技術の治療手術への導入だったわけです。新しいことに取り組むということに対する東海大学の環境やスタッフ、そしてなんと言っても患者さんや患者さんのご家族の熱い応援の中で患者さんにとって必要なことと信じ、技術開発をしてきました。いつの時代でも、これでもう良いというような決まってしまった手術手技はありません。胸部外科医の絶え間の無い努力が必要です。私たちの診療科ではより卓越した手術手技で患者さんにより快適な生活を広く提供して参ります。

呼吸器外科 所属長
岩﨑 正之

呼吸器外科 診療科長
河野 光智

医師一覧

身分/医師名 専門分野/特に専門とする領域 専門医資格 外来診療日
教授/
岩﨑 正之
呼吸器外科学全般
/肺癌、胸腔鏡下手術、肺気腫、小児呼吸器外科(漏斗胸)
日本外科学会指導医・専門医/日本呼吸器外科学会指導医・専門医/(がん治療暫定教育医)
准教授/
増田 良太
呼吸器外科学全般
/肺癌、縦隔腫瘍、胸膜腫瘍
日本外科学会専門医/日本呼吸器外科学会専門医
准教授/
河野 光智
呼吸器外科学全般
/気管、肺移植
日本外科学会専門医/日本呼吸器外科学会専門医
講師/
中野 隆之
呼吸器外科学全般
/肺癌、気胸
日本外科学会専門医/日本呼吸器外科学会専門医 火・金
講師/
渡邉 創
呼吸器外科学全般
/肺癌、気胸
日本外科学会専門医/日本呼吸器外科学会専門医 木・金
助教/
大岩 加奈
呼吸器外科学全般
/肺癌、気胸
日本外科学会専門医
助教/
生駒 陽一郎
呼吸器外科学全般
/肺癌、気胸
日本外科学会専門医 火・木