乳腺外科

GIO(一般目標)

乳腺外科専門医として乳腺・甲状腺疾患の診療をチーム医療の中核で実践するための包括した基礎知識、臨床判断能力、問題解決能力、医療の進歩に合わせた生涯学習を行う能力を習得し、患者の心の痛みを理解する人間性豊な医療人になる。

SBOs(行動目標)

  • 患者・家族を全人的に理解し良好な信頼関係を確立する事ができる。
  • 診断・治療に必要な情報が得られるようなコミュニケートをする。
  • 患者の医療面接・身体診察・診断・治療をチーム医療の中核として実践をする。
  • 患者側に診療方針の選択権があることを理解し、倫理的なインフォームドコンセントを実践する。
  • 医療チームの構成員としての役割を理解し、幅広い職種からなる他のメンバーと協調した医療ができる。
  • 必要に応じて適切な時期に各専門科の対診を仰ぎ討議する。
  • 正常な乳房・腋窩領域・甲状腺領域の解剖や組織を理解し説明する。
  • 乳腺・甲状腺疾患の診療に必要な知識、検査、処置を理解・実践し、EBMに基づいた診療を行う。
  • 下記の画像検査の適応を理解し、画像読影・評価、さらに結果を解釈し総合診断する。
    マンモグラフィ、乳房超音波検査、乳腺CT、乳腺MRI、甲状腺超音波検査、頸部レントゲン、胸部レントゲン、胸部CT、腹部CT、頭部CT、頭部MRI、骨MRI、骨シンチグラフィ、その他
  • 下記の検査手技の適応を理解し、手技を安全に行う。
    乳管造影、擦過細胞診、穿刺吸引細胞診、針生検、ステレオマンモトーム、ハンディマンモトーム、切開・排膿法、外科的生検、その他
  • 下記の乳腺の良性・悪性疾患に対して病態を理解し、問診・視触診・画像診断などの結果から適切な処置や治療方針を述べる。
    乳腺症、乳管拡張症、乳腺炎、乳腺膿瘍、線維腺腫、葉状腫瘍、乳管内乳頭腫、非浸潤癌、浸潤癌、・その他
  • 下記の甲状腺、副甲状腺の良性・悪性疾患に対して病態を理解し、問診・視触診・画像診断の結果から適切な処置や治療方針を述べる。
    甲状腺機能異常症、良性甲状腺腺腫性疾患、副甲状腺機異常症、良性副甲状腺腺腫性疾患、甲状腺癌、副甲状腺癌、その他
  • 乳癌、甲状腺癌に対して下記を説明する。
    • 一般事項(罹患率、死亡率、再発形式など)家族性、危険因子、自然史、がん関連因子などに関して。
    • 画像診断と検査手技の適切な選択と結果に基づいた治療方針の決定。
    • 外科的治療、放射線治療、化学療法、内分泌療法の役割と適応。
    • 緩和療法の内容と適応。
    • 臨床試験、臨床研究の意義。
  • 積極的に症例提示や意見交換を目的とした、カンファレンス、学術集会、教育集会に参加する。
  • 医療行政、病院管理についての重要性を理解し、実地医療現場で実行する。

LS(方略)

OJT(On the job training)

  • 病棟:主治医と指導医の下、術前・術後・再発などの入院患者を受け持ち、適切な病態を把握し対応した管理を行う。
  • 外来:月~土の指導医の外来見学と初診患者の診察を行う。
  • 手術:月~金の手術症例の助手を務める。
  • 検査:水曜日・土曜日の穿刺外来(超音波下穿刺、ステレオマンモトーム)の助手を務める。

勉強会

  • 術前症例検討会
    翌週の手術症例について、プレゼンテーションを行う。その後主治医・指導医の下、手術内容や切除範囲を検討、解説する。
  • 乳腺合同カンファレンス
    術前・術後症例や興味深い症例を乳腺外科医、病理診断医、放射線診断医、放射線治療医、臨床検査技師らで検討する。
  • 科長回診
    主治医、指導医、上級医による入院患者の回診。
  • Morning round、Evening round
    指導医、上級医による入院患者の状態の把握と今後の検査治療方針の検討・確認。

乳腺外科 週間スケジュール

曜日 時間 名称
月曜日 8時00分 Morning round、外来、手術
17時00分 Evening round
火曜日 8時00分 Morning round、外来、手術
17時00分 Evening round
水曜日 8時00分 Morning round、外来、手術
17時00分 科長回診
18時00分 乳腺合同カンファレンス
木曜日 8時00分 Morning round、外来、手術
17時00分 Evening round
金曜日 8時00分 Morning round、外来、手術
17時00分 Evening round
土曜日 8時00分 Morning round、外来
9時00分 超音波下穿刺外来、ステレオマンモトーム

学術活動

学会参加と発表

  • 各種学会の総会、地方会、研究会、教育講演、教育集会などに参加発表する。

臨床研究

  • 臨床試験や臨床研究の分担者として、臨床研究審査委員会の承認を受けて実践する。

EV(評価)

  1. 1.自己評価:日本乳癌学会が作成した修練到達度チェックシートに従って、自己経験症例をデータベース化する。
  2. 2.指導医、上級医による評価:病棟・外来における患者面接の態度や診療内容、さらにカンファレンスで発表を行ってその都度評価を受ける。
  3. 3.科長による評価:科長との面接を半年に1度行い、目標に対する到達進捗度を評価議論する。

診療実績

  1. 1.年間外来患者数:
    1. (1)初診:1,200人
    2. (2)再診:2万291人(延べ人数)
  2. 2.年間外来化学療法施行患者数:4,118人(延べ人数)
  3. 3.年間入院患者数:388人(延べ人数)
  4. 4.マンモトーム施行数:38人(延べ人数)
  5. 5.乳腺手術数:300例/年
    1. (1)乳房温存術:174件
    2. (2)乳房全摘術:126件
    3. (3)再建術:51件
    4. (4)外来手術数:96例
  6. 6.甲状腺手術数:27例

問い合わせ先

担当:岡村 卓穂(おかむら たくほ)

TEL0463-93-1121(内線2298)

takuho@is.icc.u-tokai.ac.jp

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