大船中央病院(神奈川)研修レポート

臨床研修医 木村 学大船中央病院での研修を終えて

域医療研修2013年6月~2013年7月

大船駅を降り、駅前商店街の方面へ徒歩にて10分程度歩くと大船中央病院があります。伊勢原からは車で約1時間、電車で1時間半程度の距離であり、通勤も可能と思います。292床の急性期病院であり、主に鎌倉市大船地域および横浜市栄区周辺の1・2次救急を担っています。周囲は緑に囲まれ、とてものどかな雰囲気の外観です。コメディカルとの関係も密接であり、診療はとてもスムーズに行われている印象でした。医局も広く開放的で、隣の席が他科の上級医といったような環境であり、診療上のコンサルテーションもしやすい環境でした。

実際の研修内容

内科は大きく内科および消化器科に分けられ、自分は内科研修医として診療に参加しました。内科は消化器科以外の全ての内科疾患を担当し、その中に各専門の先生が在籍し専門的治療を行うといったシステムです。そのためチームは存在せず、主治医制の診療体制の中で、必要に応じてコンサルトしていくといった具合です。6-7月の研修では自分の担当患者さんは常に10人弱程度でしたが、冬場には20人を超えることもあるようです。

日常的には患者さんの所へ積極的に足を運び、所見を集めながら自分なりに必要な検査を組み立てて行います。またその結果に評価を加え自分なりの方針を立てて指導医と相談して治療を進めていきます。その分勉強もしないといけないし、必要な知識は調べる必要があります。大学病院はチームで行動することが多いため、仕事も責任も分散できる部分がありますが、大船の研修では人数も少ない分「自分がやらなければ」といった責任感が常に付いて回ります。

当直は5回/月程度で、大学での当直回数とほぼ同じです。2次救急の病院ということもあり当直帯の時間外外来は大学病院とは顔ぶれが違います。切創や虫刺され、めまい、発熱、乏尿など多彩です。また、当直医は研修医1人、内科系・外科系上級医が各1人ずつの3人体制であり、各科当直が常駐している大学病院とは大きな違いがあります。急を要する場合などは初めから上級医へコンサルトすることもありますが、基本的には全ての外来患者は研修医がfirst callを受け、ある程度診察を終了した段階で上級医へプレゼンテーションを行います。ディスカッションをしながら、帰宅か入院かの選択、場合によってはそのまま転院搬送の判断を行います。普段の大学での当直とは様子が全く違い大変な部分もありますが、いい経験をさせていただいたと思っています。

月曜日~水曜日までの3日間は、毎朝1時間程度のMorning Reportを救急外来で行います。研修医は持ち回りで、当直中に出会った症例のプレゼンテーションをしながらフィードバックをします。身体所見や検査項目など、なぜその所見をとったのか或いはとらなかったのか、検査結果からはどのように検査後確率が変わったのか、また外来では見落としていた所見など指導医の先生から、時には研修医から次々に質問や指摘が飛んできます。ディスカッションを通じて得られる知識も多く、大変勉強になります。また次回の当直のときには似たような症例を経験することも稀ではないため、実地で復習も兼ねて診療を行える点も効率的に思えました。

研修を終えた感想

自分は卒後大学病院で初期研修をしてきたので、大学病院しか知らない状態で地域医療研修に望めるかという不安は少なからずあったように思います。大学病院という特殊な環境が「あたり前」なものとして過ごしてきたので、特に当直中の救急外来は新鮮に感じました。大学病院とはシステム面、役割分担、一日の仕事の流れなど、大きく違うことも多く勉強になります。また患者さんをはじめスタッフとの会話の中で大船地域の文化や生活について触れることもできます。2カ月の研修は短いようですが、その中で得られるものは多く、単に知識や経験にとどまらないものであったと思います。東海大学の初期研修コースの中でも、この病院で研修できることは魅力的だと思います。自分自身今後の診療にこの経験を活かしていくと共に、今後も後輩たちにもぜひ、大船中央病院で素晴らしい経験をしてきてほしいと思います。

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研修病院の紹介

大船中央病院は、大船駅から徒歩10分程度、神奈川県鎌倉市にある294床の病院です。東海大学病院のある伊勢原市からは電車で1時間、車でも約1時間程度の距離です。私は、病院のすぐ前にある寮を貸して頂きましたが、伊勢原からも通勤できる距離のように感じました。

大船中央病院の内科は、内科と消化器科に大きく分かれていて、私は、内科で二カ月勉強させて頂きました。要相談となるようですが、希望すれば消化器科や外科の研修も可能であると聞きました。

実際の研修内容

内科は、明らかな消化器疾患を除く他全ての内科的疾患の窓口となるため、総合診療科のような役割をしています。オーベンと自分の二人で、10-20程度の入院患者さんを受け持ちました。外来担当の日は、病棟が落ち着いていれば一緒に外来で診察しました。オーベンは東海大学のOBだったため、大学時代の話に花が咲きましたし、また、大学病院に属さずにアカデミックな知識をアップデートし続ける彼の姿勢から、新しい医師の在り方を見つけたように思いました。

当直は1週間に一度程度、内科当直を行います。外科の当直もいますが、明らかな外傷や外科かかりつけなどのエピソードがなければまずは内科で診察を行います。平日に一回の救急担当日もあり、その日は一日救急受け入れをします。冬期の研修だったので、インフルエンザ、めまい、くも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞などの疾患が多く、診断から初期診療に携わることができました。

週に二回、朝の症例カンファレンスがあります。日々の診療の中で、これは‥と思うような症例をストックしておき、研修医が交代で発表します。そして、須藤博先生(東海大学の総合内科を立ち上げた後、大船中央病院の内科部長をされています)がレクチャーしてくださいます。私も東海大学で出会った患者さんも含む数症例を発表しました。このカンファレンスは本当に有意義で、ここで学んだ総合診療の基本、身体所見の重要さ、危険な兆候などを、今でもよく思い出します。

日々の業務の隙に、勉強会も盛んです。例えば、MKSAP(Medical Knowledge Self-assessment Program)の抄読会、糖尿病専門医による実際の症例をもとにした勉強会、画像診断医によるX線の読み方の指導、当直の合間をぬっての抗生物質についてのレクチャーなど、枚挙にいとまがありません。年間数回開催されている大船GIMはご存知の方もいるかもしれせん。更に、研修医みんなで他大学で開催された勉強会に出席したりもしました。研修医といえば、同僚には大船中央病院に就職した先生、横浜市立病院よりー年間だけ研修にきている先生、自治医大から勉強に来ていた先生など、全国から様々なバックグラウンドをもつ同僚たちとの交流は大きな財産となりました。

研修を終えた感想

看護師、薬剤師、理学療法士、言語療法士、メディカルソーシャルワーカーなど、多くのコメディカルの方々との交流の親密さも、大学病院とは大きく違います。地域で望まれている病院の役割も随分と違うことを肌で感じるでしょう。日本の高齢化社会と老年期医療についても深く考えさせられます。日々、目からウロコがいっぱいです。東海大学から離れたところでの研修は、確実に視野を大きく広げてくれます。この経験を通じて今後の医師としての思考や洞察が、間違いなく、豊かで幅広いものとなります。大学病院の研修プログラムでありながら、このような大船中央病院で研修を経験できる地域医療研修プログラムを、私は心より後輩のみなさんに推薦します。

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