医療の質指標

医療の質指標(Quality Indicator:QI)は、医療の質を定量的に表現しようとするもので、医療の質改善と医療の効率向上のためのツールとなります。
臨床指標(Clinical Indicator:CI)といった、臨床に係わる指標の測定だけではなく、病院全体の機能や診療体制を表す指標も質改善には必要です。
東海大学医学部付属病院では、2009年より「医療の質検討分科会」を立ち上げ、病院としてのQI項目を選定し、経時的に測定してまいりました。
この結果をホームページに公開することにより、医療の透明性や質の確保に向け、さらなる向上を目指してまいりたいと考えております。

入院患者における他科診療依頼割合(病院全体)

入院期間中に他の診療科(リハビリテーション科以外)へ併診依頼した割合

当院は特定機能病院であるため、複数の重篤な疾患を抱えている患者の入院が多くみられますが、複数科が携わるチーム医療でケアを行い、総合的治療を行うことにより、早期回復を目指しております。
特に眼科や皮膚科、耳鼻咽喉科、精神科など、専門性の高い専門学系診療科への依頼が多く見られますが、内科系の中でも高血圧や心疾患などを扱う循環器内科と、糖尿病、腎疾患などを扱う腎代謝内科への依頼が多く、生活習慣病をもつ患者層が多い傾向にあると考えられます。

2015年5月より専門診療学系に緩和ケア科が新設されました。

退院後緊急再入院率

退院後2週間

退院後6週間

退院後30日

特定機能病院の性質上、高度な手術や侵襲を伴う治療など、重篤な状態の患者が多いことから、合併症等で緊急再入院となるケースがありますが、他施設と比較して低い割合となっております。
また、超急性期の重篤な患者を優先するため、慢性期や回復期は近隣の専門病院に転院いただいておりますが、連携を強化し、質改善に努めてまいります。

死亡退院患者率

死亡退院患者率は各々の病院の機能や特性によって異なるため、他施設と比較するのではなく、自施設での経時的変化から妥当性を検証し、質の向上に努めてまいります。

年齢階級別退院患者数

当院はがん診療連携拠点病院や高度救命救急センターの指定を受けていることから、日本人が罹患しやすいがん、脳血管疾患、循環器疾患の患者層が多いため、全体に対する70代の割合は30%、60代は21%とあわせて52%(全体の約半分)を占めます。
また、70代の増加率が9%、80代が9%、90代が22%と当院においても、高齢者層の増加が顕著に現われています。

救急車受け入れ割合

当院は高度救命救急センターを有し、救急車だけではなくドクターヘリによる、重症な患者を含め、約100%の受け入れ対応を行い、「断らない救命センター」を目指しております。

患者アンケート総合評価

当院の外来診療は、総合的にいかがですか?

今回の入院医療は、総合的にいかがですか?

外来調査では、診療全体の評価として、7割の回答者から「ほぼ満足以上」の評価が得られています。
退院調査では、診療全体の評価として、8割強の回答者から「ほぼ満足以上」の評価が得られています。
外来、退院調査ともに、3年間の大きな経年変化はなく推移しています。

剖検率

画像診断・検査機器の進歩により、生前に診断がつく症例が増加しております。しかし、剖検によって発見される疾患が潜んでいる場合もあることから、ご家族の意向を尊重した上でできるだけ剖検率を上げ、医学の発展や医療の質向上に寄与できるよう努めてまいります。

時間帯別外来採血待ち時間・平均採血患者数

2014年度から2018年度各年度における採血患者数は、1日平均760人です。外来採血受付は、7時45分から開始します。多い時には既に、100人以上の採血患者さんが受付待ちをされています。採血患者さんの呼び出しは、7時55分に開始します。2018年度の採血待ち時間は、8時台~10時台で平均20分です。祝日の翌週の当該曜日(例えば、ハッピーマンデー翌週の月曜日)や連休明けでは、予約の採血患者さんが多く、採血待ち時間が60分を超えることもあります。採血待ち時間を短縮するために2019年度には採血ブースを3ブース造設しました。さらに採血担当者増員のためのトレーニングなどの対策を行っています。8時台~10時台の採血待ち時間が長くなる原因として、診察時に検査結果(客観的データ)をもとに診療方針が決定できるよう、診察前検査を行っていることが挙げられます。
2018年度は2017年度以前より採血待ち時間が延長しています。車椅子をご利用の患者さん、採血が困難な患者さん、治験の患者さんが増加するなどして、一人あたりの採血時の対応時間が長くなったことが、採血待ち時間の延長に影響していると考えられます。

検体検査結果報告に要した平均時間

採血終了後からの検査項目別平均報告(電子カルテに検査結果が表示されるまでの)時間の推移を年度別に示します。多くの検査項目がありますが、平均40分でほとんどの検査結果の報告(電子カルテ表示)ができています。診療前採血が実施される場合、予約時間の約1時間前にご来院されると、診察までに検査報告(電子カルテ表示)が概ね可能です。
検査室では、これらの検査結果について精度管理チェックをしっかりと行い、精確な検査結果を報告できるよう日々努力しています。ISO(国際標準化機構)に準拠した手順書に基づき精度管理上の再検査が必要と判断された場合には、30分程度検査報告(電子カルテ表示)時間が延長することがあります。
当院では検査結果の説明のために改めてご来院いただかなくても良いよう、できるだけ診察前に検査を済ませていただき、検査結果に基づいた診療を行う体制となっています。