総合周産期母子医療センター

概要

診療内容

総合周産期母子医療センターは主にハイリスク母児の周産期医療を担うべく、県内では大学病院を中心に5カ所に設置されており、当センターはこのうち県湘南ブロック(伊勢原市・平塚市・茅ヶ崎 市・大磯町・二宮町・秦野市・厚木市・愛川町・清川村)の周産期医療の拠点として2006年4 月1 日に開設されました。ハイリスク妊産婦、新生児の外来・入院診療と、主にブロック内の医療機関からの周産期救急搬送の受け入れを行っています。産科入院病床としては重症妊婦受け入れ病床である母体胎児集中治療室(MFICU) 9 床、その後方病床32床と新生児室、新生児入院病床としては新生児集中治療ユニット(NICU)14床と後方病床(GCU)10床を有しています。産科、小児科新生児部門、小児外科、麻酔科など関連する各科が緊密に連携し、地域の高次医療施設としての 責務を果たすべく努力をしております。また助産師外来の開設、30年以上前より行なっている無痛(和痛)分娩、プレコンセプションケア(妊娠前からの相談、ケア)、発達外来での退院した新生児のフォローアップなどを行なっており、妊婦さんや新生児に関わる多様なニーズに応えております。また産科部門では、ハイリスク妊娠ではなくとも、出産を希望されるすべての方の出産を取り扱っておりますので、ご相談ください。

主な対象疾患

周産期にかかわる母体、胎児、新生児の疾患

母体疾患

切迫早産、前期破水、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、一絨毛膜性双胎、様々な内科合併症妊娠など。

新生児疾患

極低出生体重児を中心とした早産児・低出生体重児のほか、病的新生児としては呼吸管理を要する急性期呼吸障害、新生児仮死、新生児遷延性肺高血圧症などに加えて、消化器疾患、重症黄疸、種々の先天異常、循環器疾患の一部(内科的管理可能な症例)や消化管閉鎖をはじめとする小児外科疾患にも対応しています。 但し、循環器疾患や中枢神経系疾患で外科的治療が必要な場合については、当院ではなく各々の専門診療施設へ診療をお願いすることがあります。

ご挨拶

妊娠・出産は女性にとって人生の一大イベントです。最近は高齢妊娠の増加などによりリスクの高い妊娠・出産が増えてきています。また出産の際には200-300人に1人の割合で大量出血を生じることが知られており、その意味でも十分な医療体制で出産に臨むことが大切です。

一方、赤ちゃんも大変です。羊水の満ちた37度以上の子宮内環境から、空気で満たされた寒い環境へと移るわけで、中には環境の激変に適応できなかったり病気になったりするお子さんもでてきます。

このような母児に様々な問題が生じる可能性がある、妊娠満22週から生後1週間の期間のことを周産期と呼び、この時期には産科と新生児科、小児外科、麻酔科、救命救急科、血管内治療を行う放射線診断科など関連する科が力を合わせ、妊産婦さんと赤ちゃんを総合的に診療する必要があります。

当センターでは、最新の設備を有し最先端医療を駆使した体制を整え、合併症のケアでは内科など他の診療各科とも密な連携を取り、安心安全な妊娠・出産環境の提供、新生児への優しいケアを通じて、地域周産期医療の中核としての役割を果たしています。

一人でも多くのお母さんに元気な赤ちゃんを抱いていただけるよう、我々スタッフ一同、精一杯お手伝いをしたいと考えています 。

総合周産期母子医療センター長
石本 人士

医師一覧

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