病理検査技術科

概要

 病理検査技術科は、病理診断の技術を担当する部門で、病理診断センターで行われている組織診(生検および手術材料、術中迅速診断、病理解剖)や電子顕微鏡検査などの標本作製と細胞診(標本作製、スクリーニング、術中迅速診断)を主な業務としております。専任の臨床検査技師17名体制で運営され、2023年の実績は、組織診18075件、細胞診13172件、病理解剖33件で、我が国の大学病院の中でもトップクラスの施設です。

ISO15189認定

 当病理診断センターは、2020年6月に第三者機関である公益財団法人日本適合性認定協会Japan AcSO15189の認定を受けました。ISO 15189 は、臨床検査室の品質と能力に関する特定要求事項を提供する国際標準化機構(International Organization for Standardization::ISO)が作成した国際規格であり、「品質マネジメントシステムの要求事項」と「臨床検査室が請け負う臨床検査の種類に応じた技術能力に関する要求事項」の2つから構成されており、この認定を受けた臨床検査室の検査結果は世界的に通用することを意味します。また、当院は厚生労働省の定めるがんゲノム医療拠点病院の一つでありますが、ISO 15189はその承認要件でもあります。

高度で最先端の技術の提供

 病理診断には様々な特殊技術が応用されておりますが、特に今日の病理診断に必要不可欠な技術である免疫染色発祥の地であり、ここから広く全国に普及していきました。近年、著しく発展してきた遺伝子病理技術においても早くから積極的に導入し、正確な病理診断、治療適応の決定に応用しております。また、17名の専任技師のうち全員が公益社団法人日本臨床細胞学会認定の『細胞検査士』資格、9名が『認定病理検査技師』資格を有しており、最高レベルの精度と最先端の技術を提供しています。卓越した技術は高く評価されており、専門学会から委託された全国レベルの講習会の開催や学会の主催など、わが国の病理細胞診の指導的役割を担っております。
 真のプロフェッショナルたること、正確な診断と最先端の技術の提供を理念とし、当病理検査技術科は、最高の病理技術を提供しています。

ご挨拶

当院の病理部門は、今日の病理診断に必要不可欠な技術である免疫染色(酵素抗体法)発祥の地であり、その開発、普及には先駆者として他の追随を許さない実績を有しています。また、細胞診の分野においては、その精度および卓越した技術は高く評価されており、日本臨床細胞学会から委託された全国レベルの講習会の開催、学会の主催など、わが国の細胞診の指導的役割を担っております。さらに、患者さん個々に対する個別化医療の実現を目指し、遺伝子(分子)病理診断に基づく最適な治療が行われるよう最先端の分子病理学的技術を積極的に導入しております。
真のプロフェッショナルたること、正確な診断と最先端の技術の提供を理念とし、当病理検査技術科は、常に病理診断に必要な正確な技術と最先端の技術を提供しています。

病理検査技術科長
伊藤 仁