臨床検査科

診療内容

臨床検査科では、検体検査・微生物検査(血液、尿、生化学、免疫、細菌、遺伝子など)と生理検査(腹部超音波、心臓超音波、表在超音波、産婦人科超音波、心電図、肺機能、脳波など)における結果の判読を実施します。また、主に測定を担当する臨床検査技術科(臨床検査技師)と共同して検査の正確性と迅速性を保ち、診療前検査や検査診断の充実、検査相談、感染対策活動等を実践します。各診療科における安全で質の高い診療と効率化を支援するとともに、『診療の現場』と『測定の場』との懸け橋の役割も担っています。東海大学医学部付属病院では、日常の検査項目の多くが即日のうちに検査でき、診断可能です。診療前検査では血液検査や生化学検査の多くが40分以内に正確な結果として報告されます。 24時間体制で緊急対応し救急医療を支援しています。健診センターへ提供する検査を通して予防医療にも貢献しています。専門医師による精度の高い検査診断は、専門の臨床検査学検査技師による正確な測定実施に支えられています。検査診断には、検査専門の医師の他に、各診療科の医師も参加しています。

主な診療実績

感染症検査診断・感染相談

感染症検査診断では、メチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性緑膿菌(MDRP)など抗菌剤耐性菌の感染症、O-157など腸管感染症、麻疹・水痘・風疹など発熱性ウイルス性疾患、インフルエンザ・SARS-CoV-2・結核など呼吸器感染症の診断を行います。核酸増幅技術や免疫学的測定技術など最先端の技術を導入して、迅速な診断が可能です。感染相談では、検査項目選択、検査計画、結果解釈など検査診断に関する事項および院内感染対策について、院内外からの相談・コンサルテーションを受け付けています。

超音波検査診断

超音波検査では、肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓など上腹部臓器、腎臓・前立腺など泌尿器臓器、子宮・卵巣など婦人科臓器、乳腺・甲状腺・リンパ節・皮下軟部組織など表在臓器、心臓・血管など循環器疾患の診断と、検査の精度管理を行います。大腸や胃など消化管の粗大病変がスクリーニングできます。超音波検査では、超音波検査士の資格を取得した専門技師が中心となり、高性能の超音波診断装置を駆使して高画質の画像を描出します。ドプラーモードによる血流測定や、肝臓等の硬さの評価等もできます。超音波専門医・指導医と協力し報告書作成が行われます。

血液診断

血液診断では、貧血、血小板減少症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など血液疾患の診断を行います。骨髄検査・フローサイトメトリー検査では、血液検査専門技師の細胞分類や測定に基づき、臨床検査科の医師が最終報告書を作成します。

ご挨拶

 臨床検査科は東海大学医学部付属病院の理念・基本方針のもと、患者さんに良質で安全な医療を提供する上で必須な迅速で質の高い臨床検査の提供、大学病院の専門性を生かしたした診療・教育・研究の支援を柱として、診療に従事しています。
 迅速で質の高い臨床検査の提供ができているかを審査する、第三者評価のISO15189(臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項)という臨床検査の国際規格があります。東海大学医学部付属病院はISO15189を取得し、要求事項に基づいた品質マネジメントシステムを構築・運用しています。厳格な管理システムのもとに、担当医や患者さんに最良の検査結果を提供するため、臨床検査技術科とともに日々地道な努力を続けています。
 大学病院の臨床検査科としての重要な使命として、新たな臨床検査の開発があります。SARS-CoV-2の臨床検査に代表されるように、日々変化する医療情勢に診療科と密に連携することにより、ご来院される患者さんのみならず、医療スタッフ・地域・国に還元できる研究・開発ができればと考えています。2025年4月からは、新たな取り組みとして超音波検査(地域枠:腹部・表在臓器)外来月~金(14:00~)を開設します。
 臨床検査科は、多職種と協力し信頼性ある検査や診断に努めてまいります。何かお気付きの点があればご遠慮なくご連絡ください。何卒よろしくお願い申し上げます。


 臨床検査科 診療科長
 

医師一覧

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