医療監査部

概要

医療安全関係

医療安全対策 を見る

医療安全対策はこの10数年で大きく進歩しました。1999年に発行された米国医学研究所(Institute of Medicine)の報告書「To Err is Human」以降、医療事故の頻度が高いことは共通認識となっています。そして全国の病院ではインシデント/アクシデントレポート提出制度等により、個々の事例から医療事故防止策を検討することが一般的となりました。
当院では年間約5000件ものレポートが提出されています。このレポート提出枚数は他大学と比較しても遜色ありません。提出レポートの数は、その施設の医療安全活動が活発であることを示す指標と捉えることができます。提出されたレポートに対する再発予防策を検討する過程では、現場に赴き関係スタッフから具体的に話しを聞くことがよくあります。医療は専門化・複雑化し、その現場以外の人には直ちに理解できないことが数多くあるためです。また逆に、自分の部署は熟知しているが他部署の詳細は分からないというのが一般的です。複数部署のスタッフと共に、組織横断的に打合せすることで、事例が発生した背景・現状を正しく理解することに役立っています。この「現状の正確な把握」は、なかなか骨の折れる作業ではありますが、根気よく続けて行かねばと考えております。
また放射線治療の品質管理においては、Quality assuarance (QA)「品質保証,精度保証」とQuality Control (QC)「品質管理」が重要となりますので、放射線照射技術の維持、潜在的エラーや系統的エラーの洗い出しを行っております。
このように、医療安全活動を行っても、医療事故はゼロにはなりません。有害事例発生時は、院内「事例調査委員会」で当事者以外の第三者を含め、事実関係の詳細な調査を行っております。

感染関係

院内感染防止対策 を見る

病院感染対策は安全で良質な患者診療の遂行において極めて重要です。その活動の柱は、タイムリーな問題認識と適切な感染対策を実施するための実態把握(サーベイランス)および適切な感染対策の指導を中心としたコンサルテーションです。院内感染対策の計画では、委員会を設け、院内感染の実態把握に基づく防止策の方針を決定しています。さらに委員会のもとで、各部門からの多職種(医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務職員)からなる感染対策チームInfection Control Team (ICT)が病棟ラウンドなどを通して、日頃から具体的な事例に対応を行っています。
ICT 活動の拠点である院内感染対策室では、具体的な防止対策の企画を行っており、病院全体での感染リスクの評価により、早期に課題を見出し、未然にアウトブレークを防ぎます。多発時は感染経路を特定し、拡大を防ぎます。また当施設は、地域中核病院として、近隣の医療施設との連携を図ることを責務としており、感染対策に関しても地域ネットワークを構築し、院内感染対策室では随時相談にお答えする体制を整えています。

ご挨拶

医療監査部は病院長直属の組織として、医師、看護師、薬剤師、技術職員、事務職員を含め20名程のスタッフで、病院全体の医療安全・病院感染対策・放射線治療品質管理を統括し、組織横断的に危機管理に対する意識改革を行うと共に、医療従事者全員が医学知識と技術のレベル向上や患者さん・ご家族との良好なコミュニケーションをはかることにより、医療の質の向上に努めております。 しかし、医療事故の発生をゼロにすることはできません。それに向け日々、医療の安全を提供できるよう組織として取り組むことが重要と考えております。そのためには、患者さんやご家族にもご参加いただき良質な医療の提供が実現できるようご協力をお願いいたします。

医療監査部長
大上 研二