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膵臓・胆道疾患センター
概要
部署紹介
膵臓(すいぞう)、胆道(胆管と胆嚢をあわせた胆汁の通り道)の疾患は、診断が難しく、この領域のがんは進行性のものが多いです。他のがんに比べて特に難治といわれており、近年においても死亡率が特に高いがん種が発生する領域です。当院では2024年4月1日から膵臓・胆道疾患センターを開設して対策に取り組んでいます。当センターでは関係各部門が連携し、組織力を結集して治療や研究に当たります。また悪性の疾患だけでなく、胆石や胆管炎、膵炎といった良性の疾患に対しても、高度な医療を提供致します。他院で治療が難しいとされた患者様もご相談下さい。
膵臓・胆道疾患センターの役割
膵臓・胆道疾患の診断及び治療の実践、診断及び治療に関する教育、研究、膵臓・胆道疾患に関する相談窓口・情報提供、他の医療機関との連携を行います。
診断・治療対象疾患
膵癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍、膵神経内分泌腫瘍、胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部腫瘍、総胆管結石、胆石胆嚢炎、急性膵炎・慢性膵炎、重症膵炎後仮性嚢胞・被包化膵壊死(WON)、自己免疫性膵炎、胆嚢ポリープ、膵・胆管合流異常、胆膵疾患術後の吻合部狭窄や出血、先天性胆道拡張症
ご挨拶
これまで、膵癌や胆嚢癌をはじめとした膵臓・胆道の疾患は、診断・治療がとても困難であり、特に早期発見の難しさがこれらの予後不良である原因と言われてきました。しかし、膵臓や胆道の内視鏡診断・治療や外科手術は、近年技術革新がめざましく、発展している分野でもあります。一方で、これらの病気に対する外科手術は難易度が高く、腹部手術の中で最も難易度が高い手術領域のひとつであります。手術手技および周術期管理の発達により手術関連死亡や術後合併症の発生率は低減されてきておりますが、依然高率です。日本肝胆膵外科学会が認定している高難度修練施設Aは、1年間に高難度肝胆膵外科手術を50例以上行っている施設で、当施設も認定を受けており、ハイボリュームセンターでは合併症や術死率が低い傾向にあります。さらに、診断・手術のみならず、放射線治療、化学療法、病理診断、緩和医療など、患者さんの個別の状態に応じた最適な診断・治療を行う必要があるため、この度、内科、外科、放射線科、病理診断科が有機的に連携をとって診療を行う膵臓・胆道疾患センターを立ち上げました。当センターでは、各部門の専門家が定期的にカンファレンスを行い、個々の患者さんの病態に応じた最良の医療を行います。
膵臓・胆道疾患センター長
岡田 健一
お問い合わせ
膵がんの診断に関するお問い合わせ
ご自分が膵がんかどうか心配な方、膵酵素が高い、腫瘍マーカー高値、持続する腹痛や背部痛、新規糖尿病発症もしくは最近悪化している方など 膵臓の病気を指摘されているが当院での精査を希望される方、膵嚢胞、膵管拡張、慢性膵炎、IPMNなど、家系内に膵がんがいらっしゃる方、第一度近親者内(親子、兄弟・姉妹)に膵がんがいらっしゃる方で腹痛や背部痛などの何らかの異常がある方は消化器内科に受診後、精査の予約を行いますので、まずは外来予約を行います。
膵がんの治療に関するお問い合わせ
膵がんに関する治験やセカンドオピニオンの相談についてのお問い合わせについてはセカンドオピニオン外来におつなぎします。 ※具体的な診療内容に関するご相談については電話で対応することができませんので、まずはかかりつけ医にご相談いただくか、診察予約をご検討下さい。