東洋医学科

診療内容

現在の医学は西洋医学を中心とした治療が行われているが、西洋医学治療における副作用や限界が社会問題化している昨今、人間が本来持っている自然治癒力を鼓舞させることを本質とした東洋医学は、治療の幅を広げる一つの有効な手段と言える。このような概念を元に、東海大学医学部付属病院では東洋医学科という独立した診療科として、漢方外来を毎日午前午後に、鍼灸外来を隔週火曜日午後に行っている。本科の診療体制は常勤医師2名と非常勤医師4名から成り立っている。患者数は月間500~600名、鍼灸外来は10~20名で推移している。診療ブースは他科と並列に大学病院内にあるため、他科からの依頼も多くなり、難治性疾患患者が比較的多いことなどが特徴であろう。

主な対象疾患

内科領域のみならず、婦人科、耳鼻咽喉科、皮膚科、整形外科、精神科など多岐にわたっている。具体的には①西洋医学治療では効果がみられない疾患(頭痛、めまい、耳鳴り、冷えなどの自律神経失調症状、更年期障害など)②検査では異常がないのに愁訴がある方(原因不明の発熱、痛み、痺れなど)③アレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息)④高齢者や虚弱者の疾患(腰痛、頻尿、夜間尿など)⑤抗癌剤やホルモン剤投与後に出現する副作用症状など。

主な診療実績

2016年の総患者数は6,044人で、そのうち漢方初診が260人、再診が5,526人、鍼灸は258人であった。 初診患者の受診動機は、当院の他科からの紹介が34%、他院からの紹介が17%を占め、その他に家族からが8%、院内パンフレットが6%、知人からが6%、ホームページなどのインターネットが5%を占めている。

その他特記事項

漢方診療は全て保険診療で行われますが、鍼灸治療に関しては、保険診療ではなく、自費診療となります。

ご挨拶

心身共に健康で長生きすることが医療における究極の目的であることは、洋の東西を問いません。ただ、東西両医学は病気に対する考え方や治療法がまったく異なっているのです。大雑把に言えば、東洋医学は人間が本来持っている自然治癒力を向上させることに治療の本質を求めているのに対し、西洋医学は病気の原因や部位を特定してそれを取り除くことに価値を見いだしていると言ってもよいでしょう。ですから、両医学はそれぞれ得意な治療分野を持っていて、臨床では、言わばよい医療を支えるための車の両輪の役割を果たすと考えることができます。心とからだが健康であるために、東洋医学はもう一つの有力な治療手段になり得るのです。
東洋医学外来を担当する医師は、漢方専門医であると共に、西洋医学でも経験豊かなスペシャリストがそろっています。だからこそ、東洋と西洋、両方の視点に立って、患者さん一人ひとりに一番合った治療法を考えることができるのです。

東洋医学科 診療科長
新井 信

医師一覧

身分/医師名 専門分野/特に専門とする領域 専門医資格 外来診療日
教授/
新井 信
漢方全般
/消化器系疾患、老年病、更年期障害などの婦人科疾患、心身系・ストレス障害など
日本東洋医学会指導医・専門医/総合内科専門医 火(AM)・ 水(PM)木(AM)・ 金(PM)
講師/
中田 佳延
漢方全般
/循環器系疾患、生活習慣病など
総合内科専門医/循環器専門医 月・金(AM)・土